病院の検査で『CT』と『MRI』がありますが、どちらも似たような名前で、似たような機械、似たような断面写真…
2つの違いがよく解らないという質問をうける事がよくあります。
今回は詳しい説明は難しくなるので省いて、出来るだけ簡単に述べてみたいと思います。
根本的な違いは『CT』はX線(放射線)を、また『MRI』は磁力(磁石)を利用することにより写真をつくります。
個々の違いとして
検査時間は『CT』は5~10分、『MRI』は当院では1時間前後かかります。
『CT』ではX線を使用するため被ばくがあり、身体へ過度に浴びすぎるのは避けるべきです。また『MRI』では磁力と微弱な電波を使用するため被ばくが無く、繰り返し検査をすることが出来る一方、ペースメーカーなど体内に金属が入っている方では検査が出来ない場合があります。
検査音は一般的に『CT』は小さいですが、『MRI』は大きいです。さらに検査時間も長いことから大変だと感じる方も多いようです。
次に具体的な特徴は、『CT』は簡単に言えば、短時間に広範囲の、ある程度の病気の有無を確認したり、出血性の病気や骨を描出するのが得意です。
また『MRI』は限られた範囲ですが、『CT』より病変と正常組織との差(コントラスト)が良好に描出することができ、特に脳梗塞(脳の血管が詰まる)に対する感度は特に優れています。
このように『CT』・『MRI』にはそれぞれ長所・短所があり、患者様の疾患や状態に合わせて、診断又は治療の為の必要充分な情報が得られるように日々検査を行っています。
『CT』と『MRI』の違い
※当院では、オープン型と呼ばれるMRIを導入しております。あまり窮屈感や閉所感を抱くことなく検査を受けられますので何かご心配な点がありましたら気軽にご相談下さい。
~放射線科~